土地を購入する事に決定。
営業マンに上手く買わされてしまったかな。
安くない買い物をするとどうしても後ろめたさを感じてしまう。
まして、一生に一度の、恐らく生涯で一番高い買い物をしたので、
疑心暗鬼になってしまうのは仕方ないことかもしれない。
多少割高で買わされたかもしれない、
後になって冷静に考えると色々な考えが頭をよぎってきたが、
でも土地は2つとしてこの世に同じ物は存在しない。
しかも、こんなにいい場所は冷静に考えても滅多に売りに出されるものでもない。
少し判断が遅かったら他の人に買われていただろう。 そう自分を納得させた。
人はここまで高い買い物ではないにしても、ある程度高い買い物をする時は、
自分を正当化する何かが必要だと聞いた事がある。
契約はしたが、銀行の融資が通らなければ契約は破棄になるし、 まだ決まったわけではないが。
数週間後に銀行から融資審査の回答が来た。
無事通った。
良かった。
これでこの土地のオーナーだ。
実際は融資で買った以上、銀行がオーナーだが、
いずれにせよ一応は土地を所有したのだ。 こんないい所に。
それからは毎日がウキウキであった。
次は上物を決めなければ。 建物を建てなければならない。
売り主の不動産屋から建築会社を紹介してもらい、 打ち合わせをする事になった。
自分達でも数件、湘南にある建築会社や全国展開している建設会社に図面や見積もりを作成してもらったが、
結局は紹介してもらった建築会社で建ててもうら事に決めた。
提示された費用やこちらの要望も融通が利きそうだと言う事と、
担当の一級建築士も信頼できそうであったからだ。
某○○○ルハウスの営業マンは話にならなかった。とにかく自分側の主張をしたがる。融通も利かない。
その会社は横浜の外れにあったのだが、毎週末の休日は埼玉から打ち合わせに通った。
横浜で打ち合わせた後は土地の様子を見に行ったりした。
土地なので変化がある訳ではないが、見に行くとワクワクする。
数ヶ月後にはここに家が建ち、自分たち家族が住む事になる。
この雰囲気の町が自分たちの住むところとなる。
周辺を散歩したり、海を散歩したり。
観光客も多く訪れるこの町は、まだよく知らない土地だと言う事を抜きにしても魅力的だ。
今観光客と混じって散歩しているこの道も、いずれは自分たちの地元となる。
しょっちゅう通る道となる。
一生を左右するような高額な買い物も、
一度きりの人生に華を与えるのであれば何の悔いも無い。
そう人生は1度きり。守りに入っていても後悔するだけだ。
買って良かった。 ローン返済は大変だが買って良かった。