家の設計は一級建築士に依頼した。
構造や主要な材料などはお任せだが、
間取りや壁、床などの材質、天井の形、屋根の形、
窓の配置、窓の選択、などなどいろいろな事を話し合って決めていく。
こちらは素人なので明らかに分かる所、例えば間取りなどは要望を出すが、
分からない事は聞かれなければ要望も出しようがない。
建ってしまってから、こうしたいといっても遅いのだ。
多少は本を読んだりインターネットで調べて情報を入手はした。
壁の材質は天然素材の珪藻土がよさそうだ。
目には見えない程の小さな穴が沢山空いていて、
調湿機能があったり、臭いを吸収してくれたりと
なんか良さそうな感じだ。
また見た目も漆喰のようなつるっとした塗り壁ではなく、
ざらざらとした感じで味があって良いではないか。
それ程高価でもない。
とはいえ、クロスと呼ばれる壁紙よりは高価なのでリビングだけに用いることにした。
床もこだわった。
やはりフローリングよりは天然木の床がよさそうだ。
とはいえやはり予算は限られているので、
無垢のレッドパイン材を敷くことにした。
建築士がいうには、日に当たったりして時間が経つと色が変化してくるとのこと。
味が出ていい感じになるそうだ。
これもリビングのみにし、他はフローリングで我慢した。
無垢の床は大正解であった。
冬は全く冷たくない。
フローリングだと冷たくて地足でフローリングの上に立っていると
足裏が冷え切ってしまうので、つま先立ちになってしまうほどだが、
ましてやフローリングの床の上に直に昼寝など冷たくてできない。
ところが無垢材は木の温かみもあり冷え切った状態にはならない。
べったっと足裏を付けて立っていても冷たくない。
昼寝するにも心地いい。
生まれたばかりの娘も無垢の床の上では気持ちいいのか、いつも張り付いていた。
その他にも断熱材を少し密度の高いものにしたり、見えない部分もこだわった。
当初考えていた予算がじわじわとオーバーしてきた。
妥協する部分はして、こだわりたいところはこだわった。
妻は台所には拘ったようだ。
台所はオーダーメイド。
土地が真四角ではないので、家も土地に合わせて斜めになっている。
キッチンはちょうどその斜めの所に作られる。
なので既成のキッチンは収まらない。
いろいろ検討した。
ステンレスのかっこいいのにしようか、
高級感のある感じにしようか。
最終的には全体的に木でオーダーメイドした。
住み始めて2年後くらいにオーダーメイドした会社の紹介で
テレビコマーシャルを撮らせてくれないかと依頼が来たほどだ。
なかなかセンスのあるキッチンになった。妻がほぼ決めたキッチンだ。
玄関は普通ではない。
家の大きさの割には玄関はかなり広い。
玄関のドアを入って3-4歩は歩かないと靴を脱ぐ場所まで来れない。
一般的な大部分の家は玄関のドアを入ったらすぐに靴を脱ぐ場所だろう。
我が家の場合は違うのだ。
なぜなら、自然で遊ぶ趣味が多いからだ。
サーフィン道具、釣り道具、スノーボードの道具、キャンプ道具など。
玄関に置いておいた方がいいものが多い。
他にも屋根の勾配の形、天井の梁を出すか、
などなどいろいろ決めることがある。
家づくりは楽しい。
ここはこんな風にしようか、ああしようかと話しながら完成する家を想像する。
自分たちと建築士さんとで話し合って紙の上に書いた図面が現実の家となるのだ。
どんな家が完成するのかワクワクする日が続いた。
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